<<ミニアンテナの実験ページ>>
<<JT65A専用アンテナの実験その2>>Update 2013/5/19
1.ミニビームアンテナの実験(実験中です。!!!!!!)
ミニループアンテナは、135KHzでも何とかなりましたのでビーム化についての実験を
行って試みる事にしました。原理的には、同位相の電磁波を合成してビーム化しよう
とするものです。元々、ミニループは効率が悪いのですが少しでも指向性を出して、
強力にしようと考えたものですので、大型八木などとは比較にならない程度と思って
います。
2.製作
<<回路図>>
<<試作したアンテナ>>
エレメントは、4mmφ(アルミ)1.5m長 x 2です。
<<マッチング部分>>
150pF VCをパラにして利用可能周波数を広くしています。
9.7MHzから28MHz同調が取れますが、マッチングトランスは要調整です。
<<室内テスト>>
室内で測定ですが、10MHzではインピダンスが少し高いようです。
3.実験ログ
<2013/05/19>10MHzのWSPRテスト(続3)
JF1PSSさんがWSPRに居たので、ビームのテストをして見ました。フロント時-10dBで
バック時-15から-16dBですのでFB比は-5dBは在りそうです。WSPRはSNRですので、
一概に信号強度はいえないのですが予想通りです。
ローバンドのノイズキャンセルの受信用として使用できそうですので、他の周波数でも
テストをして見ます。因みにこのアンテナで5W未満でもW5に飛んでいます。
<2013/02/17>10MHzのWSPRテスト(続2)
アンテナを強風の中、屋根の上(EME用ルーフに取り付け)に設置しました。この二日間
アンテナを回してWSPRを実施しましたが、WSPRでのアンテナのビームを測定は不向き
と判りました。システムが悪いのではなく、コンディションの変化が思ったより大きい事と、
外来ノイズの変化のファクタがあってFB比などの特定が出来ない事が判ったのです。
(WSPRは、SNRの測定ですから仕方ありません。)
そこで、ノイズのレベルで推測してみると、このアンテナの性能は下記のようです。
<<<FB比:6〜10dB ダイポール(短縮)との比較:-15〜-25dB>>>
ダイポールと比較してかなり悪いですが、1.5m長のエレメントを考えるとこんなものと、
思います。ハイバンドではもっと良い結果になりそうなので、一旦降ろして再調整します。
<2013/02/15>10MHzのWSPRテスト(続1)
今回は、WA2YUN方向にビームを向けてテストしてみました。09:30〜10:12間はビームを
バック側にしていましたので、受信され無かった様です。コンディションなどの影響も考えら
れますが、出来すぎです。
上記ログと同時間帯の受信画面ですが、09:34〜10:10までWA2YUNが受信できていませ
ん、3dB位の変化であれば受信できると思いますので、期待できる結果となっています。
どちらにしても、現状では建屋の影響も相当にあると思われますのて、屋根の上に設置
して再度テストする事にします。
<2013/02/11>10MHzのWSPRテスト
FT-817での電界強度の測定をして見ました。アンテナから3m位(これが間違いの様
ですが・・・・)の位置で測定した結果、水平と垂直の変化は在りませんでした。ビームは
フロント(??)強度9に対してバック(??)4.5で6dB位の差は在りそうです。(??)は、ビーム
方向が思った方向と逆になっています。???????(どうも1波長も離れていない所での測定
に問題がありそうです。
WSPRの5W位での送信も行ってみた結果は下記です。
<レポート>
08:40〜08:48の間でビーム方向を、北から南に変えています。WA2YUN(WakeI)が3dB位良く
なっている様にみえます。その後はコンディションが落ちてきています。
<受信レポート>
08:42〜08:50で3dBほど受信も良くなっています。
<考察>
ビーム方向は、WakeI方向でなく南-北ですので少しずれていますが、ビームにはなっている
様です。現在は、5mH位のべランダ設置である事と北方向は建物が邪魔している等があり、
正確性がありませんので、屋根上への設置も検討してみたと思っています。
<参考>
別の日に、同一出力の10mH DPでWSPRを行った結果では下記なり、1.5m長のループとの
差が大変なものと、想像がつきます。
表示が10Wとなっていますが、実際は5W以下です。
<2013/02/08>10MHzの受信テスト
とりあえず、ベランダに仮設してみました。トランスが10MHzに合っていますので受信
してみると、3D2が聞こえていましたので南に向けたところS3位に上がりました。サイド
は切れる様ですがF/B比は、バックで少し弱くなったかな?位の感じです。波長に対して
みじかすぎて、ビームにならないのかも知れません。因みに、3D2は、10mHのDPでは
S9で聞こえていました。円周1.5mのループx2でのS6の差は、どうなんでしょうか
ノイズで比較してみると、DP:S6.5 vs ML:S1.2位です。
テストの時、5T0JLがSは振りません(DPではS3)が聞こえていました。
今度は、ハイバンドでテスト比較して見ます。
<<JT65A専用アンテナの実験>>Update 2012/04/29
1.はじめに
HF帯のJT65Aは、14.076MHz 21.076MHzなどの周波数で2KHz幅での運用となっている
事から、ハイQのミニアンテナを実験して見ました。ミニアンテナはEHアンテナなどがあり
ますがどれも自作するのは難しいのが現実です。そこで再現性の良いシンプルな構造に
して見ました。
2.特徴と動作原理
<<アンテナの実体図>>
・動作原理は高校の電気理論レベルで、C1及びL1で共振していればマチングトランス
から見ると輻射抵抗のみが見え、それに対してマッチングトランスで50Ω(同軸ケーブル)
にステップアップすれば良い構造になっています。
・周波数調整は、VCで行うので大変に簡単です。(かなりシャープですが・・・・)
・効率の問題だけで、大きさは自由です。
・マッチングトランスの同軸側コイルのタップをロータリSWなどで切り替えればマルチバンド
も可能です。
・使用可能電力は、VC1の耐圧とトランスのコアの許容電力で決まります。
(VCの耐圧は、50W=1kV 5W=500V が目安です。)
・21MHzでトライバンダと聞き比べした感じでは、S9がS5程度になる感じでした。
(今後、データをとってみます。)
3.製作
<<試作したアンテナ>>
ベランダ側に、VCを取り付けると調整の時に手が届くので、大変便利です。
<<マッチングトランスの様子>>
トランスはアミドンのT-80を使用して、アンテナ側2回(0.8φ)で同軸側はカットアンド
トライですが、14MHzでは10回でマッチングが取れました。
この事から、このアンテナの輻射抵抗は2Ωと推定出来ます。
(計算式;?Ω(輻射抵抗)/50Ω=(2t)**2/(10t)**2)
<<VCの取り付け部分>>
500V耐圧の150pFのVCを使用しました。これで28MHz〜14MHzまで同調できますので
トランスのタップを変えれば、マルチバンドが可能になります。
4.調整方法
(1)トランス側に1t程度のコイルを付けて、ディプメータで目的の周波数で同調するか確認
をします。
(2)1mm位のエナメル線で、2tと15t位のトランスを接続して、出来ればインピーダンスの
測定できるアンテナアナライザで、目的の周波数の時のインピーダンスを測定します。
その時のインピーダンスからコイルの巻数比で、アンテナの輻射抵抗を計算します。
(3)輻射抵抗からトランスの巻数比を計算して、50Ωでマッチング出来る所にタップを
つければ、完成です。(実際は、カットアンドトライが少し必要です。)
(注)SWRのみの測定器の場合は、輻射抵抗が1〜3Ωと考えてトランスのタップを調整すれば
比較的簡単に調整出来ると思います。
14MHzのSWR特性
周波数 | 14.060 | 14.065 | 14.070 | 14.075 | 14.080 | 14.085 | 14.090 | 14.095 | 14.100 |
SWR | 3.0 | 2.0 | 1.7 | 1.3 | 1.15 | 1.15 | 1.4 | 1.8 | 2.6 |
5.使用感
まだ、試作の段階で実際の交信には使用していませんが、八木と比較してS9の信号がS5位と
同調アンテナであることから、受信感度は思ったより悪くありません。
最大の特徴は、同軸ケーフルの長さを変えてもSWR特性に変化はありませんので、安定した
動作になっています。今ままで作成した、ミニアンテナでは一番動作が安定で、再現性が良い
ことです。
実際に、交信してもう少し実力を確認して見ます。
ALL-JAに21MHz−10Wで参加して見ました、6方面の2局とストレス無くQSO出来ましたので
耐圧のあるVCを使用して、50WあたりであればJT65Aで遊ぶにはちょうど良さそうです。